藍飾り麻混 ルパシカ(1)

ゆったりと爽やかに涼しさ抜群-衿、肩の藍飾りと正藍染の帯ひもがなんとも印象的!
インバネスに続け――という気運が盛り上がっています。前号でご紹介したあの外套「インバネス」が大変な反響。これに気を良くしたわけではありませんが、世界の伝統的な装いに目を向けてみようということです。
そこで白羽の矢が立ったのが、ロシア民族衣装として名を馳せ、日本でも愛好家が多い「ルパシカ」でした。
例のように百科辞典の登場となったのですが、その表記によると<rubaska-ルバシカ>となっています。ただ、日本では昔からルパシカと呼んでいますので、私どももその呼び名ですすめます。このルパシカは、絵のようにブラウス風の上着でスタンドカラーと房のような帯ひもが特色。全体にゆったりとして作りでとても着やすそう。その意味では作務衣と相通じるものを感じます。第一次世界大戦後、世界各地で着られるようになり、日本でも芸術家たちが競って着たようでそのイメージが定着しています。
男の夏をお洒落に演出する!
このルパシカを、再現というより新しい型にアレンジして開発しようというのが今回の狙い。そして完成したのが写真のようなルパシカ。作務衣のズボンにピタリと決ったのには正直、驚きました。

素敵なオジサマと言われるための…「40代からのファッション」(2)

自分では分かりにくいファッションセンス。
仕事が終わって、帰り道にちょっと一杯。そして、「家にたどり着けばパジャマに着換えて寝るだけ」という生活が習慣化している人も多いことと思う。
しかし、こんな生活の中でも、ちょっと視点を変えてみると、意外なことが発見できるから面白い。例えば、寝る時にだけ着るパジャマ。これは不思議なことに、結構オシャレなものを着ている人が多い。
ネクタイやジャケットやスーツなど、ふだん会社に着ていくものは、自分のセンスを信じ、必ずといっていいほど自分で選び、冒険せずに地味なものを買ってくるのにだ…。
ところが、パジャマなど普段着感覚のものは、靴下や下着などといっしょに奥さまがデパートやスーパーで買ってきたものを、そのまま身につけているケースが多い。奥さまが買ってきた当初は、パジャマ派手さに文句を言ったりするものだが、自分では、その類のものは照れもあって買いに行けず、結局「家の中だからイイや」ということで、毎日着ている。その派手なパジャマが、結構サマになっているのを気づかないのは、案外本人だけかも知れないのにだ…。
普段着は「ゆったりと動きやすい」のが基本
最近、パジャマの代わりにもなり、外出も出来る普段着が増えてきたが、やはり「動きやすく、ゆったりしたもの」がうけているようだ。例えば、日本調のものであれば、高級感あふれる藍染めの作務衣。また、リゾート調のものであれば、トレーナーやスエットスーツの類などがそれだ。

素敵なオジサマと言われるための…「40代からのファッション」(1)

40代以上の人たちにふさわしいファッション
最近、至るところでファッションの話を耳にするようになった。ところが、どういう訳か、40代以上の人のためのファッション情報は、意外と少ない。そこで編集部では、ファッション評論家・地主金一郎先生のお話をもとに、「40代以上の人たちにふさわしいファッションとは何か?」を考察してみることにした。
以前から、40代以上の人に向けての普段着、つまり、くつろぎファッションというものがあった。例えば、10年前にブームになったゴルフウェアが主流の通称「オジン・ファッション」などもその1つ。これは、大多数の人たちが購入したことがあると思うのだが、結局、ゴルフウェアの派手な色使いから、今ではリゾートユースに限られ、大体の人が即にタンスの隅にしまってあるのではないだろうか?そして、せっかく<くつろぎファッション>を購入しても、多忙なためか、着換えないうちに段々と着なくなってしまったりする。
また、日曜なども、日頃の習慣からワイシャツを着ていたり、ネクタイ姿でいるというように、くつろぎファッションとはほど遠いスタイルで過ごしがちだ。

高機能楊柳作務衣

独特のやわらかな着心地、さらさら感を損なうことなく、便利な高機能加工をプラス。気遣いなしで愉しめる涼やかな一着です。
楊柳と云えば、生地に適度な凹凸を醸しだす「ちぢみ加工」により、肌と生地との接触面を減らした爽やかな着心地と、涼感抜群のさらさら感で、この季節になると人気急上昇のシリーズです。
その中でも便利な高機能加工を施し、進化した楊柳が、ご覧の高機能楊柳作務衣です。水や油も弾き、ご自宅での丸洗いもOKで、ノーアイロン…楊柳ならではの絶妙のさらさら感を、気遣い無用でお愉しみいただけるのが大きな魅力。また、シワになりにくいため、旅行の際は折り畳んでカバンに入れて、旅先にて颯爽と変身!という愉しみ方もできるのです。

紗紬作務衣(2)

紗と紬の共演が、より豊かな夏の涼を奏でる。
本作品はご好評の紗をさらにグレードアップしたもので、特筆は紗と紬織りの風合いの共演です。それにより、生地に適度な凹凸と立体感が構築され、肌に涼しく見た目も実に爽やか。紗と紬の醸しだす程よい透間が光の変化を生み出し、豊かで魅力あふれる表情を創り出しています。
ご覧のように彩りは深く鮮やかな紺を用い、肌着とのコントラストもまた鮮烈で涼味たっぷり。暑いからと、誰もが装いに手を抜きがちになる夏だからこそ、この一着にて、夏を独り占めにしてください。

紗紬作務衣(1)

目にも涼を呼ぶ紗と、洒落た紬との共演が実現しました。
着る方はもちろん、周囲の視線にも涼を呼ぶという和の粋な精神が込められた、夏の代表的な装いのひとつである「紗」。物理的にはもちろん、視覚的に涼感を呼び起こすという先人たちのお洒落な発想には、今の日本人が失ってしまった奥床しさや余裕が感じられ、つくづく頭の下がる想いが致します。
その素材を、古き佳き和の真髄を現代に蘇らせる、活かし広めるというコンセプトのもと、私どもではいち早く作務衣に採用し、「透かしの美学」としてシリーズ化して参りました。
「紗の透明感を作務衣で愉しめるなんて本当に粋な贅沢。肌着の白さが透かされ、清冽なまでの涼感がたまらないネ」
「夏の道を歩くと、周囲の視線が集まるのが分かる。この優越感は着たものにしか分からない」などと、おかげさまで評判しきり。

ちりめん作務衣 丹後と羽織(2)

和の究極の技を作務衣に採用
「ちりめん」というと絹織物においては究極ともいうべき逸品。布地の表面を覆う独特の“しぼ”の味わいは、釣りの醍醐味が鮒にはじまり鮒に終わると言われるが如く、着物の魅力を追い求めた人が最後にたどり着くといわれるほど、和の真髄を表現したもの。
手入れも簡単、丸洗いもOK
しかし、「ちりめん」を着るとなると、どうしても気になるのが手入れの問題。雨に濡れると縮んでしまう、汚れると手入れに手間がかかる等、着るときに気を遣ってしまいます。とはいえ、作務衣自体が普段の生活に柔軟に対応し心おきなく着ていただくものである以上、高級感あふれる織りを採用した革新の一着といえ、汚れや手入れ等に懸念のあるものは作務衣とは言いがたく…。そのため、新作「ちりめん作務衣丹後」では、「ちりめん」の風合いを存分にお楽しみいただきながら作務衣の活動性も失わぬよう、素材にポリエステルを選択。ご自宅でも丸洗いできますから、悠々とその魅力をご堪能いただけます。

ちりめん作務衣 丹後と羽織(1)

心身、装い心機一転の初春にて
初陽、初荷、初筆などなど…。事の初めは清々として、心地よいときめきに包まれるもの。身を清め、泰然自若と構え、衣服を正し事に臨む。軽やかな緊張感と共に踏み出す第一歩はまさに新しい歴史の始まりの瞬間でもありますが、さてここで一考。心身の正し方は千差万別、人それぞれの思いに拠るのですが、衣服は如何にあるべきなのか。
時、まさに、この一年を精神的にも左右する年のはじめ。単に装いとひと口にいえども、その人自身の今年にかける心意気を如実にあらわすもの。折りしも。昨年盛り上がった和の装いの大ブームは今年も続き、もはや流行ではなく、完全に定着するという声がマスコミ等でも叫ばれていることはご承知の通り。“やれやれ、時代がようやく我々に追いついたか”と内心大いにご満悦の会員の方も多いことと思います。
そこで私ども伝統芸術を着る会では、「和の元年」ともいえる今、ひとえにお薦めしたいのが、和の粋を極め、そこはかとない高級感と味わい、風格を生み出した新作「ちりめん作務衣」なのです

綿刺子蜂巣織作務衣 紺

大人気の蜂の巣に新色が登場しました。
遠目には微細な表情を兼ね備えた無地かと想わせる彩りの奥深さ・・・寄れば見事な蜂の巣模様、この粋はまさに作務衣の通好み。
織りは、じっくりと時間をかけて開発にのぞんだ結果生み出された、綿との相性を重視し開発した本邦初の「蜂巣織り」。自然の造形をモチーフに、野趣豊かに織り上げた深みが、格調と個性を醸していると、登場して日も浅いながら、早くも大人気になりました。
先染による綿100%の肌触りのいい丈夫な生地に、蜂の巣が細やかに配されたような織りの意匠が施され、これまでの綿の作務衣の中でも飛び抜けた個性と野趣あふれる表情は実に見事。

正絹作務衣 濃藍

官能の絹で春を遊ぶ粋。
しっとりとした輝きが魅力の生地の王者・絹。それは大人の男の渋い色気をより引き立てる官能的な素材。柔らかな季節の中で、しなやかに遊ぶ粋がそこにある。作務衣に正絹という大胆な融合で、大ブームを巻き起こした当会の正絹作務衣の第一号。寡黙でありながら艶と粋を放つ傑作品です。
風雪に耐え、年輪を重ねた大人の男には、渋い色気と艶がある。そんな男たちだからこそ、その装いには、天然の輝きが官能的な正絹の作務衣が似合うのです。無骨者の艶と、天然の官能の輝きがひとつになり、春という柔らかな季節の中にたたずむ時、それは類いまれな粋と美学になる…。
そこでお薦めしたいのは、ご覧の「正絹作務衣 農藍」。青く深い湖面が、優しい春の光に渋くゆるやかに輝くようなその格調高い表情は、正絹と藍の出会いならでは。袖通す時。自分では気づかないその色気に集まる視線に、あなたは気づくに違いありません。