染めを愛し、川はゆったり流れゆく。織りにこだわり、匠は熱く技放つ。(2)

染めと織りが出会い、ひとつに昇華してこそ、喝采を浴びるいい作務衣が生まれてくる。
また、織りに関しても、これまた実に多種多彩。
重ね織り、綾織りなど、基本的な織りの採用はもちろん、生地を補強することを主目的としながら装飾的な要素が魅力の刺し子織や、捩れを付けた糸にて織り上げ、ちぢみのような涼感を創り出す楊柳。
三つの織りをひとつの生地の上で融合させた複雑妙味な交織りなど、目を見張るほどのこれほどの豊富さは、おそらく「伝統芸術を着る会」ならでは。
写真は伝統的な織り機。今では使い手も希少に。だからこそ、その技から生まれる生地には、かけがいのない付加価値があります。
織り機を扱う職人のこだわりも尋常ではなく、時には新しい織りの開発を巡って、意見の火花を散らすこともしばしばだとか。これも作務衣を愛するが故のこと。
そこから生まれる装いの世界の充実度は、まさに推して知るべしです。

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