祝二〇〇〇年 作務衣で迎えるお正月。(1)

記念の年には想い出をカタチで残したい-。だからこそ、門出に似合う作務衣を選ぶ。
生々流転、波乱に満ちた年が暮れました。来る年は、千年代の大転換という特別なもの。この稀有な舞台に、当会が創立15周年を迎えたのも、何か大きな縁のようなものを感じ、いつもの年の瀬にもまして、スタッフ一同感慨の面持ちで臨んでいます。
少し大仰かもしれませんが、思えば過ぎ去ったこの千年代という時代は、大和の風雅が、合理性という思考のもと、西洋文化に席巻された時代でもありました。
確かに洋にも利点があるのは否めない。しかし、和の美徳が影を潜め、様式美と心のみそぎの真骨頂であるはずの年賀の席までもが洋風化してしまったのは実に淋しい限り・・・。
『作務衣で迎えるお正月』も今年は一段と特別に・・・
緊張とくつろぎが絶妙な釣り合いで昇華し、新年にかける清々しい想いに思わず背筋が伸びたあのひと時を忘れたくない、残して行きたい・・・。当会のそんな想いが、設立当初から『作務衣で迎えるお正月』と云うライフスタイルを提唱させたのは、皆さまご存じの通り。今では、年末近くになるとたくさんの会員の方々から、“今度のお正月も、和三昧で優雅に過ごします”“正月おろしの新作、愉しみにしているよ”などと云うお便りをどっさりといただきます。
これも私どもが謳い続けてきたそのテーマが、小さな水の滴が岩に滲み渡り巨大な石柱を創り挙げるように、この15年の間に広く深く皆さまの間に浸透している証。実に嬉しい限りです。
次回へ・・・

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