本藍染 ループ絣作務衣 遠州と羽織(ほんあいぞめ るーぷかすりさむえ えんしゅうとはおり)

若い感性が生み出した「ループ絣」の魅力を存分に
寒い時期こそ最も染めがうまくゆくとの七代目の経験を受け継ぎ、新作は秋から冬にかけて糸を染めたもので、本藍染の出来栄えはまさに完璧。
その糸を“七代目を追い越すための独自の工夫”として八代目が創案した「ループ絣」により織り上げた生地は実に見事な印象を与えてくれます。
タテ糸は、太目の20番手の2本の糸を撚り合せた双糸を、糸に適度なムラを出す“糸くくり”と呼ばれる染め手法で仕上げた絣糸を使用(ちなみにYシャツに使われているのは30番手。20番手がいかに太いかお分かりいただけると思います)。
そしてヨコ糸は、これも太目の10番手ムラ糸を配し、このタテ・ヨコ双方の太い糸で、よりざっくりとした質感を持たせるために、生地に凹凸の変化ある表情ができる綾織りに仕立てました。
さらにそこに2,5番手という特太の糸に撚りを掛けた特殊な“ループ糸”で“手刺子”の風合いを醸し出すという凝りようは、八代目の感性ならでは。
ソフトで、しかも今人気の手刺子風のざっくりとした感触の仕上がりの素晴らしさは、写真でもご納得いただけるはず。
「まだまだひよっこだと思っていたが、うん、なかなかやるもんだ…」
テレ気味につぶやきながらも、一瞬真剣な光が走った七代目の眼が、新作の価値を十分に語っておりました。

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